内臓の痛みといえば「胃痛」が代表的ですが、その痛みの出現する部位は当然ながら胃の近くである「ミゾオチ周辺」かと思います。
胃に限らず多くの内臓痛では、刺激されている内臓を覆っている皮膚やその真下に痛みを感じますが、刺激されている内臓から遠く離れた領域の体表に痛みを感じることもあります。

この現象のことを「内臓の関連痛」と呼びます。
一般的に、それぞれの内臓と関連痛の生じる領域とは、脊髄の同じ領域から神経の分布を受けています。

例えば、心臓と心臓表面の皮膚領域、左腕内側の感覚線維などは、脊髄の胸神経領域(1〜5番目)に入っています。
そのため、典型的な心臓発作の痛みは、心臓表面から左腕内側のラインに沿って感じられます。
しかし、狭心症や心臓発作の痛みが生じた際に、右腕、左肩、左右の肩甲骨の間、歯痛や顎の骨にも痛みを感じる方がいるため注意しなければなりません。
今回、心臓病の関連痛についてお伝えした理由として、命に関わる心筋梗塞は、30代でも少数ながら報告されており、決して他人事ではないからです。
なお、補足になりますが、腰痛に関しては、腎臓との関連痛が代表的ですので、痛みの可能性の一つとして頭の片隅にでも入れておいてください。

この関連痛は、内臓だけではなく「筋肉」にも共通する部分がありますので、痛みの部位と違った所に本当の原因があることも少なくありません。
「生涯サッカー」を続けるためにも、痛みの本当の意味を理解した上で、適切な対応を早急に行なっていきましょうね。
最後までお読みいただきありがとうございました!