肘や膝の関節を痛めて炎症などを起こした際に、「関節に水が溜まる」といった話を聞いたことがある方も多いかと思います。
この関節に水が溜まった状態を「関節水腫」と呼びますが、量によっては注射針で水を抜く場合もあります。
それでは炎症を起こすと、なぜ関節に水が溜まるのでしょうか?
関節包という関節の袋に覆われた関節の隙間では、その内壁を形成する滑膜の細胞から「滑液」 の分泌や吸収を繰り返しています。
ヒアルロン酸などを含んだ滑液は、関節軟骨に栄養を与えながら、関節のスムーズな動きを助ける潤滑油の役割を果たしています。
正常な関節の場合、関節の隙間にある滑液は「約2〜3mL」程度です。
しかし、関節に炎症が起こると、滑液が分泌される量と吸収される量のバランスが崩れ、関節の隙間に「20〜30mL」もの滑液が溜まった状態になることもあります。
この状態が「関節に溜まる水」の正体となります。
関節に水が溜まった場合の治療法としては、前述したように注射針で水を抜くこともありますが、これは溜まった水を抜くことで、関節内の圧力を下げて関節を動きやすくするためです。
さらに、 水を抜くことによって炎症の原因にもなっている化学物質を滑液と一緒に取り除くことで正常な代謝を促し、炎症を抑える効果も期待できます。
もちろん、適切な負荷量の運動を行うことによっても代謝の改善は期待できますので、運動の詳細に関しては専門家へご相談することをお勧めします。
そもそも注射自体の痛みが苦手なので、個人的には是が非でも注射を避けたいのが本音です…。
「生涯サッカー」のためにも、関節に水が溜まらないような体の使い方を学習していきましょうね。
最後までお読みいただきありがとうございました!