「以前のブログ」で、全てではありませんが、マッサージは痛みに対して効果的だという話をしました。
しかし、マッサージで取れた痛みが、揉み返しは無くても、またすぐに戻ってしまったことはありませんか?
これには、理由があります。
それは、痛みの出現した原因が、「長年の不適切な体の使い方」によるものかもしれないからです。
以下は、僕が病院でリハビリテーションを行なっていた患者さんに、「例え話」としてお伝えしていた表現です。
不適切な体の使い方というのは「冷凍庫」と同じで、「氷=痛み」がリハビリテーションを行ったことで溶けたとしても、「溶けた氷=痛みが消えた状態」は、また冷凍庫に入れれば、すぐに「氷=痛み」に戻ってしまいます。
つまり、リハビリテーションで筋肉をほぐして痛みが消えたとしても、不適切な体の使い方を変えなければ、体に以前と同様のストレスが加わり、またすぐに痛みが出現してしまいます。
痛みというのは、「結果」であって「原因」ではありません。
そのため、リハビリテーションでは、目先の痛みのみではなく、 どうして痛みが出現しているのかを、ご自身が理解する必要があります。
このことが、痛みの根本的な解決につながります。
しかし、長年の不適切な体の使い方というのは、「脳」が記憶しています。
人間は、間違った動作であっても、その動作を反復することで、「マイナスの学習」として記憶してしまうのです。
スポーツ選手が、ただ闇雲に体を鍛えて肉体改造を行った結果、パフォーマンスを落とすだけではなく、ケガをしてしまう場合も少なくないのですが、これも「マイナスの学習」による影響が考えられます。
この、「マイナスの学習」で記憶した間違った動作を改善させるには、「プラスの学習」として適切な体の使い方を反復して練習することが必要になります。
人間はパソコンのように、データを一瞬でアップデートすることは基本的にはできませんから、 適切な体の使い方を習得するには、個人差はありますが、ある程度の期間を要します。
言い換えると、痛みを改善させるためには 、「脳のリハビリテーション」が必要ということになります。
なので、一度のリハビリテーションを行ったことで、仮に痛みが消えたとしても、根本的な痛みの改善にはつながっていない場合もあります。
「生涯サッカー」のためにも、安易な自己判断は行わず、信頼できる医療スタッフなどに、納得のいくまで相談してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!