「体力をつけるために頑張って運動している」という話を良く耳にします。
しかし、過剰な頑張りによる「力み」が、「痛み」につながる可能性があるといのは、今までのブログをお読みいただけている方には、 お分かりかと思います。
そこで、今回は「力み」とは別な視点で、「疲労」に注目してお話しします。
そもそも、「疲労」はどうして出現するのでしょうか?
多くの方は、当然「体力がない」からと考えますよね。
この「体力」には、多くの要因が絡んでいますが、中でも代表的なのは「筋肉の持久力」と「心肺機能」の影響です。
これらは、トレーニングによって向上させることが可能で、筋肉の持久力アップには、「軽い負荷での反復運動」、心肺機能のアップには、「軽く息が弾む程度の有酸素運動」が推奨されています。
また、最近では「高強度インターバルトレーニング」という、休憩を挟みながら激しい運動を繰り返すトレーニングが、心肺機能のアップに対して、より効果的との報告もなされています。
では、仮にトレーニングによって「体力」が向上したとして、その他の「体力」に影響する重要なポイントを見落としてないでしょうか?
それが何かというと、車でいうところの「燃費」になります。
想像していただきたいのですが、「今流行りのエコカー」と「数十年前の車」でしたら、同じガソリンの量であっても、走行距離、すなわち燃費が良いのが、どちらの車なのかは一目瞭然ですよね。
前述した「目的」を体力の向上としたトレーニングは、燃費を良くするというよりは、ガソリンタンクの容量を大きくする方向に作用します。
ただ、人間で考えた時、「ガソリンタンクの容量」と「燃費」は、基本的には無関係ですよね。
車の場合は、ガソリンタンクの容量が増えて車体が重たくなることで、むしろ燃費が悪くなりますが…。
話を元にも戻しますが、燃費を良くするためには、体の使い方の「目盛り」が重要になってきます。
具体的に説明すると、 体の使い方の「目盛り」の最小尺度(目盛りの幅)が大きいということは、力みが強く、筋肉の緊張が高くなっている状態を意味します。
つまり、筋肉の緊張が高いことで、筋肉を微調整するセンサーの感度が低下し、例えば、歩くための力が「10」しか使わなくて良い状況でも、倍の「20」以上の力を使ってしまうことにつながります。
さらに、別の例で例えると、これは最小の目盛りの尺度が10cmの定規を使って、5cmの大きさの物体を、無理やり測定しようとしているようなものです。
これでは当然ながら、正確な測定が困難となるため、実際の人間の体では、非効率な燃費の悪い動作になってしまいます。
以上の話をまとめると、燃費を良くするためには、以前のブログでもお話ししましたが、体のサビである「過剰な筋肉の緊張」を除去する必要があるということになります。
その結果、筋肉を微調整するセンサーの感度が高くなることから、体の使い方の「目盛り」の尺度がより小さくなり、微細で精度の高い動作が可能となります。
言い換えると、目的とした動作に必要な分の筋力を、必要な分だけ効率良く使用できるということが、「燃費」が良い状態ということになります。
「生涯サッカー」を楽しむためにも、体の使い方の「目盛り」の尺度をより小さくし、燃費の良い効率的な動作を目指しましょうね。
最後までお読みいただきありがとうざいました!