以前にミズノの海外限定モデル「モレリアネオ3 PRO」のレビューを行いました。
今回は同じくミズノの海外限定モデル「モレリア2 ELITE」のレビューになります。
「モレリア2 JAPAN」が日本製でトップモデルに位置付けられていますが、「モレリア2 ELITE」はインドネシア製で国内での一般販売はありません。
アッパーの素材には、カンガルーレザーを採用していますが、その使用面積や革質に「モレリア2 JAPAN」との違いがあります。
当然カンガルーレザーは、日本製「モレリア2 JAPAN」の方が使用している面積も広く、革質も明らかに柔らかくて上質ですが、「モレリア2 ELITE」でも十分な柔らかさとなっています。

前足部の縫い目のパターンは、横方向のみの「ノーマルステッチ」。
足入れした感じでは、モレリア2らしい素足感覚に近い履き心地となってはいますが、より柔らかなフィッティングといった点では、「モレリア2 JAPAN」に軍配が上がります。
しかし、「モレリアネオ3 PRO」と同じく、アッパーが固めということは「保形性」にも働くため、革を伸ばして履くのではなく、最初の時点で自分の足型にさえ合っていれば、決してデメリットにならないと感じています。
ちなみにサイズ感は、「モレリア2 JAPAN」と比べてややタイトな作りであり、アッパーの固さもあるため、僕は「0.5cmサイズアップ」しての27cmでジャストフィットです。

その他の大きな違いとしては、ヒール部分内側に通常の人工材ではなく「起毛素材」を採用し、踵を柔らかく包み込んでくれます。
これは、Jリーガーでもヒール部分内側に起毛素材を採用した特注の「モレリア2 JAPAN」を着用している選手がいるくらいの良い仕様です。
また、内蔵されたヒールカップも強固で、プレー中の踵のズレも気になりません。
踵部分のフィッティングに関しては、柔らかさと固定性のバランスといった点から、個人的には「モレリア2 JAPAN」よりも「モレリア2 ELITE」の方が好みです。

アウトソールは、天然芝・土グラウンド対応のMDソール。
「モレリア2 JAPAN」と同じ形状・配置・長さで、丸型の13本のスタッドが配置されています。
アウトソール自体は、「モレリア2 JAPAN」とは異なる屈曲性の良い、より柔らかな設計ながらも、中足部から後足部にかけては標準的な剛性を保てており、プレー中の違和感は特にありません。
スパイクの重量は、231g(27cm)と決して重たくはなく、総合的に見てもバランスの良いスパイクに仕上がっています。
「モレリア2 JAPAN」は、神が作ったスパイクと表現される程の心地良いフィット感を体感できますが、柔らかさよりも保形性を重視するプレイヤーには、この「モレリア2 ELITE」がうまくマッチするかもしれません。
補足ですが、保形性の高さは「JAPAN:クロスステッチ」、「ELITE:ノーマルステッチ」、「JAPAN:ノーマルステッチ」の順、柔らかさは当然その逆になりますので、スパイク選びの参考にしてみてください。
「生涯サッカー」のためにも、海外限定モデルのスパイクに注目してみるのも面白いかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました!