「マイナス思考」で痛みが出る!?

痛みがあると、当然ながら「マイナス思考」になってしまう方も多いかと思います。

しかし、マイナス思考が引き起こす弊害について、ご存知でしょうか?

言霊(ことだま)という表現が昔からあるように、言葉には霊(たましい)が宿っていると言っても過言ではありません。

それは、マイナス思考によって、実際に何らかの身体症状を引き起こすこともあるからです。

例えば、日本人の死因の第1位は「悪性新生物(がん)」ですが、 考え方によっては、もっと大きな原因が他にもあります。

それが何かというと、「ストレス」になります。

この「ストレス」の影響について調べた実験がありましたので、簡単にお伝えします。

まず最初に、のびのびとした環境下で飼育しているネズミA群に対して「がん細胞」を注入した結果、それだけでネズミは「がん」を発症しませんでした。

一方、微弱電流を与えたネズミB群に対して「がん細胞」を注入した結果、「がん」を発症してしまったネズミもいました。

この結果から、微弱電流による「ストレス」が、「がん」を引き起こすことにつながったと考えられています。

実際、微弱電流を与えたネズミB群では、免疫に作用するリンパ球の働きが低下していました。

つまり、考え方によっては、日本人の死因の第1位である「がん」は、ストレスによる免疫の低下によって引き起こされている可能性があるということになります。

前述したネズミの実験は、あくまで「がん発症」に関わる原因の一例にしかすぎませんが、逆にストレスなく笑顔が多い人は、「ナチュラルキラー細胞」が活性化し、病気になりにくいという話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

もちろん「ストレス」は、「がん」だけではなく、「痛み」の出現にも影響する場合があります。

なぜなら、「ストレス」によって交感神経が優位になった結果、筋肉の緊張が高くなり、血行が低下することで、痛みの出現につながる可能性があるからです。

僕の個人的な経験になりますが、病院で患者さんのリハビリテーションに携わっていると、確かに「マイナス思考」でストレスを溜め込んでいる患者さんよりも、「ポジティブ」でストレスに対して上手く対処できている患者さんの方が、より病態の改善が早い印象を持っていました。

しかし、人間が生きるということにおいて、「ストレス」を完全に排除することはできませんので、例えば「失敗」を失敗として捉えるのではなく、「経験」として次に活かすなどの「発想の転換」が、「ストレス」の対処に対して重要なのかもしれません。

「生涯サッカー」を楽しみながら続けていくことは、このストレスに対してポジティブな効果が期待できるかもしれませんね。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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この記事を書いた人

▶︎札幌医科大学大学院保健医療学研究科博士課程前期修了(理学療法学修士)
▶︎理学療法士 / 専門理学療法士(運動器)
▶︎JARTA認定スポーツトレーナー(SS rank)

医療機関にて多種多様な疾患や症例に対してのリハビリテーションを経験。スポーツトレーナーとしてオリンピック日本代表やプロアスリートのサポート実績も有する。東京で30代からの大人のサッカーコミュニティ『FLEOS -フレオス-』を立ち上げるなど誰もが生涯サッカーを当たり前に楽しめる社会の実現に向けて活動中。

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